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隠れた名曲紹介-ラフマニノフの「もの哀しく」「酔いしれた」交響曲 [クラシック音楽(オーケストラ)]

「隠れた名曲」シリーズですが、これからは「大交響曲」とは言え一つの楽章が素晴らしいものについても紹介していこうと思います。何も全曲通して聞かなくても十分魅力を味わえる曲がいくつもあります。
今回は名旋律の宝庫と呼ばれる「ラフマニノフ」です。
ピアノ協奏曲第2番があまりにも有名ですが、今回は交響曲第2番の第3楽章にスポットを当ててみました。この交響曲は全曲で1時間近くかかる大曲で、第3楽章は一般的に交響曲の楽章のカテゴリーで言うと「緩徐楽章」と呼ばれる静かで落ち着いた部分となります。
譜面ラフマニノフ交2-表.jpg
第3楽章の冒頭は弦楽器の艶やかなメロディで始まります。このテーマが第3楽章全体を通して根底に流れています。そしてひとたび落ち着くとクラリネットが新たなメロディを澄み渡った空気の中の一条の光的に流していきます。まさにここは「クラリネット」でなければ、という素晴らしいアンサンブルです。オーボエでもフルートでも、ヴァイオリンソロでも何となく雰囲気が合いません。このメロディは正直言って「とても覚えやすい」とは言えませんが、ラフマニノフらしい切々とした「もの哀しい」訴えが響いてきます。
譜面ラフマニノフ交2-3.jpg
そしてクラリネットのソロが終わると弦楽器のアンサンブルがそれを引き継いでさらに流れていきます。少しずつ波が強くなったり弱くなったりしながら盛り上がっていき、最後はまた静かな境地で落ち着いて終わります。この楽章だけで約15分かかりますが、それほどの長大さは感じさせません。
この曲の冒頭部分は確かコーヒーか何かのCMのバックで流れていましたが、やはり「落ち着くための商品」のCMには持ってこいの曲ですね。この曲も以前に比べると少しずつ人気が出てきたのでCDでも様々な演奏が出てきています。有名なのはプレヴィンの指揮による演奏でしょうか。

実はアマチュアオケ時代にもこの曲を演奏するチャンスに恵まれました。
演奏している自分たちもこの第3楽章はその雰囲気に「酔いしれて」しまっていました。
ところが、プロのオケ奏者でもある常任指揮者から「この交響曲は変な曲で、自分たちが「いいな」と思って演奏した時は聴衆からの反応はあまり良くなく、逆に「こんな演奏で感動されてしまったのか?」というようなパターンが往々にしてある曲だよ」と言われ、ふ~ん?と感心してしまいました。
えっ、という事は、自分たちが「酔いしれていた」、、、答えは明確ですね、、、。



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隠れた名曲紹介-ガーシュウィンのララバイで恍惚なひと時 [クラシック音楽(オーケストラ)]

隠れた名曲シリーズも様々な地域の作曲家の作品を取り上げてきましたが、今回は「アメリカ」。クラシック音楽における「アメリカ」は新興国的な存在であり、やはり「ガーシュウィン」に始まるようです。「ラプソディ・イン・ブルー」も「パリのアメリカ人」も代表作としてはかなり知名度が高くなっておりますが、その他の作品は今一つ知られざる扱いになっているかもしれません。そんな中で今回は「ララバイ」を選びました。訳すと「子守歌」ですが、日本でも「ララバイ」と呼ぶ方が多いと聞いています。
そもそもは弦楽四重奏のために作曲されたとの事ですが、「ガーシュウィンの弦楽四重奏曲」って聞いたことが無いような気がします。作曲されてからかなり埋もれた扱いをされており、ジュリアード弦楽四重奏団が1960年代にこの作品を見つけて演奏してからにわかに脚光を浴びてきたと言われています。
「子守歌」なので大騒ぎするような曲ではなく、弦楽器の甘いメロディが切々と訴えてきますが、なんとなく伴奏的なリズムが「アメリカ」っぽいノリがあります。
やはり弦楽合奏で聴くと非常に厚みがあり、これも夜中の「一杯」に最適な曲かもしれません。
ガーシュウィンCD.jpg
7分程度の曲なので、大抵先ほどの有名な2曲のカップリングで付いてくるCDが多いですが、YouTubeでその「ジュリアード弦楽四重奏団」による演奏の音が聴くことが出来ますので、ぜひ双方を聴き比べてみてください。弦楽四重奏もなかなか乙なものとして楽しめます。
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アマオケ奮戦記-文章力、センスを求められるプログラム作成! [クラシック音楽(オーケストラ)]

音楽会に行くと普通は必ず配られるのがプログラムです。(高名な演奏家だと有料ですが、、、)
アマチュアオーケストラでも必要最低限の物は用意しなくてはならず、A3、B4を二つ折りにした程度のものに「演奏曲目」「メンバー表」「ご挨拶」「曲目紹介」等や、費用削減の一環で広告の掲載等も場合によってやられます。50回記念等アニバーサリー的な時はパート紹介等でページ数を稼ぐ必要があります。
演奏曲目やメンバー表はそのまま淡々と書けばよく、またご挨拶も幹部がそれらしい事を述べるので特に問題は無いのですが、厄介なのは「曲目紹介」です。
来場客は「クラシックファン」から「出演者親類縁者」、「近隣の住民」という事で多岐にわたるため詳しすぎても良くなく、あまりにも当たり前すぎることを書いても個性がなくなり、それなりの文章力も求められるためいつも記載を要請されると団員は逃げ回っていました。
やはり演奏する曲についてそれなりの知識も勉強しなくてはならない一方で自分の団で演奏するにあたってのPR等、与えられた文字数でどこまで記載出来るのか等、考えれば考えるほど悩みこんでしまいます。
上野の森プログラム.jpg
私も数回頼まれ、逃げ切れずに対応しましたが、普段の練習よりも数倍悩み疲れました。
その一つがメンデルスゾーンの「真夏の夜の夢」という組曲で、有名な「結婚行進曲」が含まれているので初めてクラシックを聴かれる方でも「あ、この曲か!」と思っていただける曲です。
字数が限られているので組曲のそれぞれの曲の紹介をするとあっという間に文字数オーバーになってしまうので、ここは思い切って「プレーヤーとしての苦労」を前面に出した文章にしました。
この曲は聴き心地の良いメロディとハーモニーで有名ですが、実はやたらと速いパッセージの繰り返しや大きな肺活量が必要なフレーズ等、演奏する方は悪戦苦闘する曲なのです。そういった事を分かりやすく書き、演奏会が2月だったので最後に「真冬の夜の悪夢!」と書いて締めくくってみましたが、どなたかのアンケートに「本当に悪魔のような曲ですね!」と書かれてあり、「ああ、読んで頂いたんだ」と思うと何か嬉しくなってしまいました。演奏後の達成感とはまた違った充実感を味わえました。
ただその時も「次は何とか逃げたい、、、」と思ったのは本音です。
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隠れた名曲紹介-ボロディン ノクターン(サージェント編曲) [クラシック音楽(オーケストラ)]

このボロディンの「ノクターン」はそもそもが弦楽四重奏曲の第2楽章であり、イギリスの指揮者マルコム・サージェント氏が弦楽合奏用に編曲したものです。
チャイコフスキーの「アンダンテ・カンタービレ」と同じような位置付けでしょうか。
曲は静かに始まり優美なメロディが続きます。途中からややテンポが動き、多少感情的に盛り上がってきますが、最終的にはまた静かなメロディで優美に終わります。
ボロディンは本当に綺麗で素晴らしいハーモニーの音楽を時々ガツンと出してきます。イーゴリ公のだったん人の踊りの冒頭のオーボエのソロといい、中央アジアの草原でのコールアングレといい、一度聴いたら忘れない印象的なメロディを作曲しますが、このノクターンでもその技が生きています。
原曲の弦楽四重奏で聴いても素晴らしいのですが、弦楽合奏になると音の厚みが増すので特に盛り上がりの部分の訴えかけは弦楽四重奏では実現できないでしょう。
残念ながらこの弦楽合奏版の音源が市場に出ていないように思われますが、私は「オーマンディ/フィラデルフィア管弦楽団」のオムニバスレコードを購入して聴いた時に身震いするほど感動しました。
この曲も就寝前に一杯飲みながら優雅に睡眠に入るのに絶好の曲のような気がします。
オーマンディ名曲集.jpg
このCDは他にもドビュッシーの月の光の管弦楽版等「ヒーリング」効果の高い曲が多数収められているので、もし見つけたらお勧めです。

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オケでのゴールウェイ讃-作曲家別名演:ドヴォルザーク [クラシック音楽(オーケストラ)]

ゴールウェイのドヴォルザークと言うとどうしても来日した時の交響曲第8番が忘れられません。残念ながら8番のゴールウェイの演奏は恐らく録音として残っていません。ところが他の曲はそこそこ録音が残っているようです。
まず以前お話ししたグラモフォンの交響曲全集の中でドヴォルザークはクーベリックの指揮でベルリンフィルが担当していました。もともと第8番を1966年に録音していましたが、他の8曲をこの全集のために1971年から73年の間に録音しており、当然ゴールウェイ在籍時期なのでいくつかは担当していると思われます。まず有名な「新世界から」の第9番は間違いなくゴールウェイです。ただ他の7曲は全曲通してゴールウェイが吹いているのか中々判断できず、明確なお答えが出来ません。何となく「ゴールウェイっぽい」ような演奏はあるにはあるのですが、特に5番以前はフルートの目立つソロが短いので分かりづらくなっています。
クーベリックドヴォルザーク.jpg
実は同じようにさかのぼる事5~6年前にイシュトヴァン・ケルテスがロンドン交響楽団でドヴォルザークの交響曲全集を録音していましたが、ここも第7番、第8番は1963~4年に録音しており、残りの7曲を1966年に録音しています。1966年はロンドン交響楽団にゴールウェイがいた時代であり、ここでも第9番「新世界から」がゴールウェイらしき音が響いていますが、やはり他の曲は定かではありません。
ケルテスドヴォルザーク.jpg
さらにスポットでユージン・オーマンディがロンドン交響楽団で同じく「新世界から」だけを1966年に録音していますが、どうもこれもゴールウェイらしいです。新世界だけで3種もありそうなのは珍しいですね。
カラヤン時代は皆無かというと、間違いなくゴールウェイが吹いた「スケルツォ・カプリチオーソ」という曲がオムニバスアルバムの中に入っていました。
ドヴォルザークは木管楽器(特にフルート)は晩年になるほど有用して効果的に使っており、新世界でもそこそこフルートの活躍場面があります。ぜひ聞いてみてください。
それにしてもカラヤンの指揮、ゴールウェイのフルートによる交響曲第8番の録音が無いのが返す返すも残念です!
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アマオケ奮戦記-長いマーラー、お疲れ様! [クラシック音楽(オーケストラ)]

最近様々なアマチュアオーケストラでも結構演奏されているのがマーラーの交響曲です。
第1番「巨人」や第4番を除くとゆうに1時間を超える曲ばかりですが、特に管楽器のローテーションを考えると長い曲を1曲やるとどうしても出演者間のバランスが悪くなり、なかなかこのような曲を選曲するチャンスが少なくなってしまいます。
約10年前たまたま50回記念演奏会という事で上野の東京文化会館を借りて「マーラー交響曲第5番」を演奏する機会に恵まれました。
50thMah523.jpg
1時間越えの交響曲の中でも比較的長くないこの「第5番」ですが、やはりこういった曲の演奏に慣れていないのでかなり皆さん力の配分に戸惑っていました。
普通練習では楽章ごとに練習していきますが、楽章単位では長くても20分程度なので練習時はそれほどの抵抗感は皆さんなかったと思います。
ただ、本番までいわゆる「通し」の練習がほとんど出来なかったので、1時間10分でも継続して精神集中するノウハウがオーケストラ全体に欠如していました。
なので、演奏会終了後の評判では「2楽章が良かった。5楽章はなんか疲れてたのでしょうか?」というようなアンケートまで書かれているほど見え見えだったようです。
この曲は4楽章に有名な「アダージェット」という弦楽器とハープだけの楽章があり、管楽器、打楽器の皆さんはここで約10分以上の休息が得られます。しかし「休息」と言っても「精神的な集中力」まで一旦リセットされてしまったようで、5楽章が始まっても弾きっぱなしの弦楽器は体力面でギリギリ、「よっこらしょ!」でもう一度腰を上げた管・打楽器はなかなか「エンジンがかからない」構図になってしまったようです。
やはり団員自身の集中力の継続と長時間演奏の持久力の確認のためにも「通し練習」の頻度をもう少しアップをしておけば、と後でちょっと反省しながら考えさせられた次第です。コンサート後「お疲れ様でした」と交わすいつもの言葉が本当に身に染みたコンサートでした。
タグ:マーラー
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隠れた名曲紹介-ヒンデミットでストレス発散! [クラシック音楽(オーケストラ)]

今までこのコーナーは「しっとり系」の曲を紹介してきましたが、今回は「イケイケ系」のストレス発散の曲をご紹介します。
「ヒンデミット」という20世紀ドイツの作曲家・指揮者がいますが、この名前をご存知の方はかなりのクラシックファンといえます。過去ウィーンフィルを率いて日本にも来た事があるのですが、彼の作品はあまり有名になりきっていません。「通」の人は「画家マティス」という交響曲を代表曲として好んで聴いていますが、はっきり言って「初心者」向きではありません。
そんな中で「だまされたと思って聴いてみろ」的な画期的な作品があります。それは「ウェーバーの主題による交響的変容」と、名前を聞いただけでも何となく拒絶感に襲われそうなネーミングですが、実際聴いてみると意外や意外、まさにストレス発散の爽快な曲でした。
全体が4つの部分で出来ている20分程度の曲でそれほど長くないのも初心者向きでしょう。
近代作曲家とは言え、この曲ではメロディーがそれほど複雑怪奇ではなく、リズムも不規則ではないのでまずすんなりと耳に入っていきます。1曲目からフルオーケストラの煌びやかな音がはじけ飛び、2曲目はオーケストラの様々なパートのパフォーマンス大会。特に最後の方の打楽器のアンサンブルは一瞬ですが聴きものです。一転して3曲目はしっとり系で木管楽器の哀愁の歌が聞こえます。
そして白眉は4曲目のマーチ。比較的落ち着いて始まりますが最後で金管楽器が爆発、見事なアンサンブルで奇をてらうことなく明快に締めくくります。(この部分が一番の爽快なところです!)
ヒンデミットスコア.jpg
これはこの曲のスコアですが、CD等も比較的様々なものが出ております。どれを聴いてもこの爽快感は味わえると思いますが、出来れば録音の良い物がお勧めです。
私もこの曲を聴いて今までの「ヒンデミット像」が根底から覆され、何となく気落ちしているときにこれを聴くと少しでも元気を回復出来るようになりました。もちろん気分が良い時にこれを聴くとさらにハイになること間違いありません!
同様の「ハイ」になる曲では「レスピーギ ローマの松」の最後の「アッピア街道の松」もおすすめです。
もう一度曲名を書きますので、気になる方はしっかりコピペしてください。
「ヒンデミット:ウェーバーの主題による交響的変容」
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オケでのゴールウェイ讃-作曲家別名演:ドイツ長大作曲家 [クラシック音楽(オーケストラ)]

ドイツの長大作曲家というのは「ブルックナー」「マーラー」です。

ゴールウェイはベルリンフィルに入って初めてブルックナーを演奏したとの事です。
一方ベルリンフィルはカラヤンが結構ブルックナー好きなので有名な交響曲は複数の録音が残っています。
中でもEMI録音の第4番「ロマンティック」、第7番はフルートの名場面もチョコチョコ出てくるので聴きごたえがあります。
ブルックナー7番.jpg
1973年に来日した時にもブルックナーの第7番を演奏したのですが、残念ながらここではブラウがトップを吹いていました。
ドイツグラモフォンはブルックナー交響曲全集を作り始めたのですが、ゴールウェイが登場できたのは第8番だけで、その後退団してしまいました。
ブルックナー8番.jpg
これも聴きごたえのある演奏です。
一方のマーラーですが、カラヤンは晩年になってやっとマーラーのレコーディングに熱を入れ始めたようであり、ゴールウェイ退団までに間に合ったのは「交響曲第5番」と「亡き子をしのぶ歌」「リュッケルトの5つの歌」でした。「大地の歌」も時期的には間に合ったのですが、音を聞く限りではゴールウェイではなさそうです。
マーラーは本当にフルートの使い方が超「瞬間芸」が多いので、ゴールウェイの独特の音を楽しむ前にソロが終わってしまうという、甚だ消化不良の演奏が多くなります。「亡き子をしのぶ歌」の方がやや目立つでしょうか?
マーラー5番.jpg
この二人の作曲家の曲は前出のワーグナーと同じで「鳴り物」優先の世界になっており、ゴールウェイの活躍が目立たないものの、突如僅かなソロでも登場すると「あっ、違うな」と分る存在感はしっかりありますね。
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オケでのゴールウェイ讃-作曲家別名演:リヒャルト・シュトラウス [クラシック音楽(オーケストラ)]

ゴールウェイが在籍していた頃、カラヤンはせっせとレコーディングに精を出していました。やはりベルリンフィルの木管黄金期を肌で感じていたのでしょう。
そのカラヤンが最も得意としていた作曲家の一人「リヒャルト・シュトラウス」についても当時ドイツ・グラモフォンとEMI双方に素晴らしい録音を残しており、もちろんゴールウェイも大活躍でした。
まずEMI側の録音では「英雄の生涯」「ドン・キホーテ」「家庭交響曲」という3大作品を録音しています。「英雄の生涯」も「ドン・キホーテ」もカラヤンはベルリンフィルと何回か録音していますが、この時期の演奏が最も充実していたと言われています。「家庭交響曲」は後にも先にもこの録音しか残っていませんが、これまた素晴らしい演奏です。
家庭交響曲.jpg
この3曲ともフルートソロは多少瞬間芸的なタイミングでしかありませんが随所に登場し、「あ、ゴールウェイだ」と分かる部分が多く見つかります。
一方のドイツ・グラモフォンではやはり何回か録音している「ツァラトゥストラ」や「ティル・オイレンシュピーゲル」等が残っていますが、前にもご紹介した「サロメの7つのヴェールの踊り」が最もゴールウェイの面目躍如の演奏です。この3曲が入ったCDがありました。
リヒャルト・シュトラウス名演集01.jpg
「サロメ」の演奏ではオーボエのコッホがまずソロを鳴らしますが、これが絶妙な妖艶さを醸し出しており、それを受けたゴールウェイのソロの何と艶めかしい事!カラヤンも緩急が絶妙で最後のアッチェレランドもこの上なく興奮してしまいます。この「ヴェールの踊り」を聞いたら他の演奏が聴けません。
後に「サロメ」のオペラ全曲をカラヤンは録音していますが、残念なことにこの演奏はウィーンフィルだったので演奏そのものは素晴らしいもののこのコッホとのコンビの「妖艶さ」は出し切れてなかったと思います。このコッホとの名演はリヒャルト・シュトラウスの「オーボエ協奏曲」でのフルートトップとしての名演も忘れることはできません。ベルリンフィル着任直後の最も張り切っていた頃の録音であることは以前にもご紹介した通りです。
「ティル」もフルートのソロが多いのでゴールウェイの活躍がいたるところで聞くことができます。(「ツァラ」はかなり瞬間芸的なポイントが多かったと思います。)
ここでもお聴きになる場合に録音年をよくご確認の上でチョイスしてください!

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アマオケ奮戦記-様々な出会いが誕生 [クラシック音楽(オーケストラ)]

アマチュアオーケストラには同じ組織に少なくとも5~60名以上は所属しています。当然様々な方がいらっしゃいます。勿論そこでの人と人との出会いというのが生まれますが、今回のお話は人の出会いだけでなく「曲」の出会いのチャンスが俄然増えるというお話です。
自分の音楽の好みというのはそれなりに長い間に培われて来ていますが、当然何らかの傾向というのがあります。そこで全然傾向の違う方との接点が生まれると「聴いた事もない」曲が突然目の前に出てきます。
特に室内楽を有志でやることになると、このジャンルにめっぽう強い人がたまにいて、よくもまあ見つけてくるもんだというような曲を持ってきます。過去室内楽フェスティバル出演の際に一度ダンディという作曲家の「シャンソンとダンス」という木管楽器のアンサンブル曲を紹介された時はびっくりするくらい面白い曲で興奮してしまいました。
ダンディシャンソンとダンススコア01.jpg
フルート、オーボエ、ホルンが各1本ずつ、クラリネットとファゴットが2本ずつという面白い編成ですが、のどかな「シャンソン」と駆け回るような「ダンス」の対比が面白く、「ダンス」の最後に「シャンソン」を回想するという洒落た曲ですが、結構メンバー皆さん燃えていました。
オーケストラの選曲委員会でも突然誰かが持ってきた候補曲の中にシューマンの「ゲノフェーファ」序曲という物が紹介されたのですが、シューマンというと「マンフレッド序曲」以外序曲の類は聞いたことが無かったので大変新鮮に感じました。
シューマンゲノフェーファパート01.jpg
結局採用され、何回も練習すると何となく愛着が湧いてくるものです。
こういう様々な人種のいる組織に入ると自分には無い世界に接する事ができるのも非常に面白いですね。
勿論人的な出会いも当然あり、団員同士で結婚されたカップルも多く存在していますので、「様々な出会い」を期待できます。(実はかく言う小生も、、、)失礼いたしました。
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